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火炎~なかったことに~
「ありがとうシエル!助かった!!」
テレアを助けてくれたお礼をするも、肝心のシエルの不機嫌度は一向に下がる気配がない。
えっと……俺何かしたっけ?
「宗一さん!あなたという人は!私忙しいって言いましたよね!?やること沢山あるっていいましたよね!?なのに自分の都合で便利屋のごとく私を酷使して!!私、都合のいい女じゃありません!!あなたにとって都合のいい女じゃありませんから!!」
なんか人聞きの悪いことを一気に捲し立てられた。
ていうかテレアを抱えながら情操教育上よろしくないことを叫ぶのはやめてくれ。
ちなみに、なんでシエルがここにいるかというと今回のこの作戦を成功させるために必要不可欠だったからだ。
廃墟に行く前、俺はシエルに「この町の入り口でエナが待ってるから詳しい事情はエナに聞いて俺たちに協力してほしい」といった内容の念話を、「あの私忙しいんですけど?」という言い分を華麗にスルーしつつ例の宝玉を使い一方的に送り付けた。
そしてシエルにはエナと共に「転移能力」でマグリドのシルクス夫妻のもとに一緒に飛んでもらったのだ。
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