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出発~魔女の食卓~
時間にしてお昼過ぎといったところか。
いよいよマグリドを発ち、エルサイムへの遠征を始める出発日となった。
旅に必要な物も粗方準備できたし、道中使用する馬と荷台はヤクトさんが用意してくれた。
なんだかんだでマグリドにいる間はヤクトさんのお世話になっりぱなしだった気がする。
城下町の出口まではシルクス夫妻が見送ってくれるというので、俺たちは馬車を引きながら出口へと向かう。
「私、一応馬術の心得がありますけど、さすがに長旅で私一人ではきついのでシューイチさんにも覚えてもらいますからね?」
「頑張ります」
エナばかりに苦労させるわけにいかないからな、俺も馬を扱えるようにしないといけない。
「エナお姉ちゃん、テレアにもできるのかな?」
「勿論できますよ?シューイチさん同様、テレアちゃんにも馬術を教えてあげますね?」
そんな話をしていると、ほどなくして城下町の出口へとたどり着いた。
「さて、それじゃあここでお別れだね。君たちには本当に助けられたよ」
「それを言うならこちらこそですよ。マグリドにいる間は本当にお世話になりました」
そう言って俺はヤクトさんに深々と頭を下げる。
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