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公演~新緑の歌姫~
「こいつらさ、コックルとピースケっていうんだ!」
「随分可愛らしい名前だなおい」
どうみてもそんな可愛い名前を付けられべき見た目じゃないぞこいつら。
檻の中で鎮座しているライオンのような動物と象のような動物を指さして、笑うダックスに思わず突っ込んでしまった。
「こいつらが子供のころはそういう見た目だったんだよ」
典型的な先のことを考えず名づけをして後悔するパターンだな。
コックルと呼ばれたライオンのような動物が大きな口を開けてあくびをした。
「しかし、魔物なのに物凄く大人しいですねこの二匹」
「え?こいつらって魔物なの!?」
「確かに魔物だけど、子供のころからオイラたちが真心こめて育てたからな!絶対に人なんか襲ったりしねーよ!」
なんとまあ、ハートフルなことで。
そんなことを思っていると、テレアがそろりそろりと檻に近づいていく。
「テっテレアが触っても大丈夫かな……?」
「大丈夫だよ!よかったら頭撫でてやってくれないか?コックルの奴も喜ぶからさ!おーいコックル、ちょっとこっちまで来てくれ」
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