1109人が本棚に入れています
本棚に追加
/2563ページ
反省~青い髪の少女テレア~
まずは周りの状況を確認する。
すぐ横に目線を向けると、そこには短刀を構えたローブの男。壁にぶつけたダメージが抜けきっていないせいか、足元がおぼつかないようだ。
前を見ると、各々の武器を構えながらじりじりと俺ににじり寄ってくるローブの男が二人。
かぎ爪と……ワンドかあれは?全然そんな風に見えないが、一人は魔法使いなのかな?
またすぐ横に視線を戻すと、驚いたことに短刀のローブの男が目の前まで一瞬で間合いを詰めていた。
(うおっ!?はやっ!!)
驚いてる間に、隙だらけだった俺の首筋に短刀を薙ぎ払われた。
カキンッ!!
「……はぇ?」
間の抜けた情けない声が聞こえた。
確実に首を捕らえたと思われた短刀は、軽快な金属音と共に根本からぽっきりと折れて地面に転がった。
その光景見て、攻撃した本人が信じられないといった表情で固まる。
もちろんその隙を見逃さない。
「えいっ」
固まったローブの男の顔面に軽くビンタすると、ものすごい勢いで横にぶっ飛んでいき再び壁に叩きつけられた。
ピクピクと痙攣しているが、起き上がってくる様子はない。これで一人……と。
視線を前方二人に戻すと、かぎ爪の男がいなくなっている。
最初のコメントを投稿しよう!