第1章 ぬいぐるみ

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ぬい撮り 略さずに言うと、ぬいぐるみ撮り そのまんま、ぬいぐるみを撮影すること ただ、撮影するのではなく、街中や自然の中で、 そこに溶け込ませて、撮影するが通とされている。 私には、幼馴染の仲の良い男の子がいる。 仮にYくんとしおく。 Yくんは、生まれつき体が弱くて、入退院を繰り返している。 学校にも、殆ど来ない。 でも、とても感受性が豊かで、イラストが上手い。 とても、可愛らしい。 彼には夢があった。 「自分のキャラクターのぬいぐるみが欲しい」 私はその願いを叶えてあげたかった。 ネットで探してみると、特注で作ってくれる業者があった。 でも、中学生の私にはとても、手が出ない。 なので、クラスの皆に相談した。 みんな快く承諾してくれて、お金を出し合った。 そして、Yくんのキャラクターの中から、もっとも可愛いのを選び、 Yくんに、プレゼントした。 本来なら、クラスみんなで行きたいのだが、押しつけがましいということで、 私が代表で、持っていった。 Yくんはとても、喜んでくれた。 近々、うちの中学では修学旅行がある。 場所は、東京。 もちろん、Yくんは欠席となった。 理都会の空気は、Yくんの体には良くないとの理由で、 医者の許可が下りなかった。
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