よくある古本屋の片隅で

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そして一年が過ぎた頃、思いがけない事が起こった。 偶然、街で真一を見かけた。 しかしその隣には、細っそりとした可愛らしい女性がいたのだ。 二人は仲睦まじく笑っていて、まるで恋人同士の様だった。 私は声を掛けることをためらい、ただ物陰から見ているしか出来なかった。 彼女は誰なの? その言葉が言えず、それから真一と会ってもギクシャクしていた。 真一から真実を聞きたい反面、また聞くのも怖かったのだ。 そんな時、友達の紀美子から聞きたくもない、噂話しを聞かされたのだ。
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