よくある古本屋の片隅で

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「明美、知ってる?どうやら徳永さん、他に恋人がいるそうだよ」 「ええ?本当に?」 「あんな二股、別れちゃいなよ。徳永さんと同じ学部の先輩に聞いたもん。間違いないって」 あの時の女性なのか? 余りの事に、私は身体が震えた。 そして何故だか怒りがこみ上げて来た。 恋人がいたからでは無い。 その事実を隠していた事に、腹立たしく思ったのだ。 それ以来、私は真一を避ける様になってしまった。 会ったとしても、話しが弾まない。 一緒にいる事が、苦痛に思えて来たのだ。
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