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「先輩の方からぶつかったんじゃないですか。背が高いのは仕方ないとは思いますが肩より下ぐらいは見た方がいいんじゃないですか?」
「何だとてめぇ! やんのかコラ?」
「僕、システマやってるんですよ。先輩なんて2秒でノックアウトですよ」
システマとはロシアの軍隊格闘術である。軍隊格闘術と言う面がある為。対武器の戦闘に関しては地上最強とされている。仮に坊君がナイフを持ったとしても制圧されるのは火を見るよりも明らかである。
「どうやら入学初日から停学になりたいみたいだな?」
坊君は指をぽきぽきと鳴らし始めた。その時、眼鏡を掛けたオールバックの優男が二人の間に割り込んだ。
「ここで殴り合いになっても、お互いに停学になるだけだよ?それならこの学校の流儀で決めようじゃないか?」
この学校の流儀。それを聞いた瞬間に在校生達がざわめき出した。それを知らない新入生達は訳が分からずに困惑するばかりである。
「何か文句があるなら……」
眼鏡を掛けたオールバックの優男がこう言う…… それからすぐに在校生達はこう叫んだ。
「「「「「恐竜バトルで語れ!」」」」」と。
「え? 恐竜バトルって何?」
新入生たちがざわめきながらお互いに尋ね合う。新入生同士が知っている訳もなくざわめくしか出来なかった。
「おい、お前は最初の試験で何を発掘した!」
「答える必要は無い」
「いいから答えろ!」
「アロサウルスだ」
その答えを聞いた瞬間に坊君は大笑いをした。
「ちったぁホネがありそうだが俺の相手じゃあねぇなぁ? イマジネーションピッケルを持って体育館に来い! いいな! 逃げたらテメーは一生腰抜け野郎だ!」
暫く後になり、ザーブルは自分のイマジネーションピッケルを持って体育館を訪れていた。体育館と言っても、バスケットボールやバレーボールをするような木の床ではなく、昨日の試験で使っていた発掘場の地面と同じ硬い土である。
「逃げずに来たようだな」
坊君が使い込まれた自分のイマジネーションピッケルをザーブルに向かって突きつけた。
「イマジネーションピッケルで何をするんですか? まさかこれで突き合うんですか?」
「似たような、もんだぁ!」
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