星と滑り台

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 俺はもう、すっかり生き方に迷い込んでしまった。19歳。まだまだこれから。それはそうだろう。でも。  俺は仕事もせず、勉強もせず、小さなこの公園のベンチに1人座って、夜空を見上げているだけ。今はもう、目の前の大きな滑り台に登ることもない。  やりたいこともない。夢もない。それならばどうしたらいい。どこに行けばそれらは見つかるのか。自分のエネルギーはどこにあって、どこに向かえばいいのか。  このままじゃ駄目なのはわかっている。何でもいいから、どんなことでもいいから、俺は進まなくてはいけない。でも、どうやって。
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