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駅の周辺を歩いて、少し裏通りに入ったところに、まだやっていそうな居酒屋を見つけて中に入る。
「いらっしゃいませ!あら、お兄さんこんなところに迷い込んじゃいました?」
店員のお姉さんが、少し驚いたような顔をして僕を見た。
迷い込むってどういうことだろう?
疑問を抱きつつ通された座敷に座ると、一気に疲れが押し寄せてきた。
力なく、ビールと、から揚げを頼む。
楽しいことも、心が躍ることも、何もない。
会社に行っても、上司からの圧力と、周囲との競争に心を疲弊させるだけ。
会社と家を往復するだけの日々に、生きている意味も特に見いだせなかった。
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