第1章

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あらすじ(813字) 二〇二〇年春。十歳の少年、赤嶺エンがスピードキュービング世界記録を出したことからルービックキューブブームが再来。キューブをテーマにしたウェブ番組が始まるが、スピードキュービングでは秒単位で競技が終わってしまうため、絵的な派手さがなく、「魅せる」競技が模索される。 二〇二一年夏、番組企画の中で、ターン制ペアプレイが発展しバトル要素を取り入れたバトルキューブが考案された。ルールは一対一のバトルで、スクランブルの状態から始め、五手交代で自分の番で六面を完成させたら勝ち、七分の持ち時間を使い切ったら負けというシンプルなものだが、戦略性が高く大ヒットとなる。 Youtuberやe-sports選手、vtuberなどのインフルエンサーがバトルキューバーとして番組に出演することで訴求し、派手な解説も交え、強いキューバー同士の試合は話題になる。スマホアプリやVR機器と連動したキューブにより言語の壁を越え、更に人気は広がっていく。 また、プログラミングなどに通じる論理力や、将棋や囲碁に似た対人スキルが養えるとして、子供だけではなく親からの人気も高まり、教育的な需要も増大。二〇二二年から二三年にかけて各地の学校で部活やサークルが設立されはじめる。 ブーム到来から二年が経った二〇二三年。バトルキューブ世界大会の開催が決定し、バトルキューブの人気はさらに拡大していく。 大会では個人戦と、三人一組で臨むチーム戦の二種類が用意された。ユース部門で勝ち上がったチームが年齢無差別での世界大会に勝ち上がる仕組みだ。 主人公たちは、世界大会のユース部門に挑戦する中学生たち。目指すはユース部門だけではなく、世界大会優勝。 バトルキューブ部の立ち上げから始まり、それぞれの悩みを抱えながら、バトルに臨み、バトルでの相手とのやりとりを通して、悩みを解決していく。 キューブは独りで解くものじゃない。相手がいるから解ける方法がある。 「バトルキューブ!」は王道だけど新感覚な、ジュブナイル×ルービックキューブ×バトルストーリー。
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