03 第一話

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解説:まず『ドラゴンの吐息は相当』の部分、先に息を使ったのは溜息狼のほう、    つまりここは”吐息も相当”にしなければならないのです。    韻を優先させてしまった結果、言葉がないがしろにされ、パワーが出なかったのです。    また、『繋げ、勝ちを、意志』もダメですね、言葉の羅列になってしまっています。    そうなっても言葉のパワーが足りず、高い攻撃力にはならないのです。    ウォータードラゴンは大きなモンスター故に、常に多くの押韻をしなければならないですが、    こうやって無理に韻を踏んでしまうと、攻撃力が上がらないということです。 実況:阿部先生は本当に詳しいですね、さすが、ダジャモン部の顧問だけありますね。 解説:そうですねぇ、顧問から言わせてもらうと、夏音はクソ、白山もクソですね。 実況:……教師とは思えない台詞が飛び出たところで、このバトルはここで終結です! ・ ・ ・ (他の生徒たちがいなくなったスタジアム) 村松:両方頑張ったなぁっ! 夏音:いいよっ! その公園でサッカー見てるジジイのノリ! 村松:いやいや! 見応えのある良い試合だったよ!    両方ともゴールに積極的に迫ってさぁっ! 夏音:じゃあマジでサッカー見てたんじゃねぇか! ゴールとかねぇから! 白山:村松は村松で適当ですね……。 夏音:俺は適当じゃねぇよ! つーかダメだったぁっ! 白山:夏音もやっぱり適当じゃなくてネタを作るべきだ。 夏音:適当じゃねぇし、ネタってダサくねぇ? 白山:負けるほうがダサいだろ。 解説(以下、阿部):……まあ、基本は白山の言う通りだな。 夏音:えぇっ! 阿部先生だって即興を鍛えるべきって言ってるじゃん! 阿部:そりゃ即興は鍛えるべき、ただネタがあっても損はしないという話だ。 夏音:でもテンション上がんねぇなぁ。 阿部:じゃあネタ作らなければいい。 白山:……阿部先生、禅問答ですか? 阿部:即興で勝てるくらい強くなるんだったら、それでいいという話! 夏音:……! やってやるぜ! 阿部:でも今はうるさいだけだな。 夏音:ま、まあ……ハハッ、というか阿部先生! たまには俺たちに稽古を付けて下さいよ!
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