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僕は、まだ中学生の君に恋をした。
君はとても優秀で将来はハーバード大学に入りたいって、いつも言っていた。
それに対して、僕は高卒でまともに就職もせず、フリーターになっていた。
人間関係とか色々嫌なことがあったからだ。
そんな僕に対しても君は蔑むのではなく、優しい言葉をかけてくれた。
もちろん君はまだ中学生で、僕はもう大人だったから、あからさまに恋愛は出来なかったけれど、きっと相思相愛だったと確信している。
彼女が中学を卒業するとき、思い切って告白した。
彼女は真面目に受け止めてくれて、なおかつ笑って言った。
「私もあなたのことが好きです。
でもまだ中学卒業したばかりだし。
私はこれからアメリカの高校に入って、もっと勉強して、ハーバード大に行って、卒業したらアメリカで研究しようと思ってるの。
10年後にもしあなたが釣り合う男の人になっていたら、その時にちゃんと良い返事をするわ。
絶対よ。それは信じてください。
それまでは、勉強に専念したいので、もうあなたに会わないつもりです。」
「わかった。必ず君と釣り合う男になるから、必ず待っていてくれ!」
僕はそう絞り出すのがやっとだった。
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