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こうちゃんはこの春大学を卒業して 何と私の通う高校の先生になった。 先生になってからと言うもの日に日に疲れが溜まって来ている様に見える。 実際教師というのは想像以上に激務みたいで毎晩私がそろそろ寝ようかなって頃に、こうちゃんの部屋の電気が点く事も珍しくない。 「肩揉んであげよっか?そっち行っていい?」 言いながら立ち上がった私の気配を察知したのかこうちゃんはサッとこちらを振り返って言った。 「ダメ来んな。 俺シャワーしてくっから、また明日学校でな。おやすみ。」 ようやくちゃんとこっち見て話してくれたと思ったのに何よその塩対応は。 ブーっと膨れっ面の私を気にする素振りもなくさっさと窓を閉められた。 「こーちゃんの馬鹿ー。」 渋々私も窓を閉めベッドに入った。
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