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「今日はこんなにいい天気なのにね」
教室の窓からは明るい日差しが入って眩しいくらいだった。
「こんな日は紫外線がきついんだよねー、あ、そうだ」
確か今日は碧樹のクラスは体育があったはず。
何時間目だったか飛鳥ちゃんに聞いておこう。
飛鳥ちゃんは理恵と同じ中学出身で、理恵を通じて仲良くなった友達だ。
小柄で眼鏡を掛けた飛鳥ちゃんは知的な雰囲気を持つリケジョで、今年から碧樹と同じクラスになり、今は隣の席に座っている。
いいなぁ。
隣の席なら一日中碧樹を見ていられる。
教科書を忘れたら見せてあげられるし、授業中寝てたりしたら、横から袖を引っ張って起こしてあげられる。
この前飛鳥ちゃんがこっそり撮って送ってくれた、碧樹が机につっぷして寝ている写真を見ながら私はため息を吐く。
碧樹とクラスが別れたのは初めてだった。
理系と文系っていうだけで、間に四つも教室がある距離に離されてしまった。
もう高校二年生なんだし、私が傍にいなくても大丈夫。
そう自分に言い聞かせても心配で仕方ない。
私は飛鳥ちゃんにラインを送った。
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