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『ただいま』
碧樹だ!
『おかえり。楽しかった?』
『最高』
『たんこぶ、どう?』
ここで、ちょっと間があった。
頭に手をやって確かめている図を想像する。
『もう大丈夫。明日は安心して打ち上げ行って来て。おやすみ』
ほんとかな。無理してないかな。
だけど本人がそう言う以上、私が付いていると言い張るのもおかしいか。
『わかった。そうするね。おやすみ』
仕方なくそう送って、寝ているクマのスタンプを送信。
これで今日の会話は終了。
明日の朝、また具合はどう?って送ってみようか。
それとも直接顔を見に…。
そこまで考えて、碧樹に言われた『過保護』という言葉を思い出して、その意味を噛みしめた。
過保護?そうかなぁ。
もしも私が碧樹のお母さんだったら、心配して当然じゃない?
サッカーの試合中に頭をぶつけて、脳震盪を起こしたんだよ?
「モンスターペアレントだったら、学校に怒鳴り込んでるよねぇ?」
思わず口に出してから、やっぱり私は過保護かなぁと考える。
そして、碧樹の反応も思い起こした。
子供が親に向かって『過保護はやめて、放っておいて』と言う時。
それってもしかして…
「あ、反抗期?」
そうか、そうかもしれない。
「反抗期」ってどんなもの?
私は迷わず検察を始めた。
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