第二章 スクールディズ

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『飛鳥ちゃん、おはよう!今日体育あるよね?何時間目かな?』 一分もたたないうちに返信が来た。 『春ちゃんおはよう!五時間目だよ』 『ありがとう!』 『どういたしまして。今日もダーリンは眠そうです笑笑』 『ダーリンじゃないから。授業中寝てたらどついて起こしてやって』 今日の体育は五時間目ね。絶対日に焼けちゃう。 日焼け止めクリームを忘れないように、あとで言わなくっちゃ。 碧樹は色が白い。 いやそんな、よくいる色白じゃなくて、多分生まれつき色素が薄い。 瞳の色も髪の色も、脱色したかのように淡い茶色だ。 亡くなったお母さんは東北の生まれで、やっぱり透けるような肌をしていて、外を歩く時はよく日傘を差していた。 我が家は地元の地黒家族なので、あの神々しいまでの白い肌を見ると、とにかく守ってあげなくちゃと思ってしまうのだ。
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