第二章 スクールディズ

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理恵は中学時代バレー部でキャプテンだったらしい。 背も高いし、めちゃくちゃ上手い。 「足を引っ張らないように頑張りますっ!」 「真面目か。でも春陽なら問題ないでしょ。私より高く飛べそうだし」 「飛ぶの?!ブロック?アタック?」 「どっちもだよー。あ、確か祐希ちゃんがセッターだったって言ってたから、トス上げてもらおう。それとぉ…」 クラスの女子を見回しながら、理恵の頭の中でどんどん作戦が練られていく。 あー、もうわくわくするなぁ。 「理恵、ガチで優勝狙う気?」 「あったりまえじゃん!香山っちがシュークリームおごってくれるって言ってたし」 「えー!それは頑張る!!」 甘いものに目が無いJKを餌で釣るのは正しい作戦だと思う。 理恵が香山っちと呼ぶのは担任の香山紫先生、三十二歳独身さまだ。
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