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そして碧樹は言った。
とても魅力的なプランBを。
「うちの離れと庭を改装してさ、古民家カフェを開くのはどう?」
「えっ!碧樹んちで?」
「そう。ハルが得意の卵料理とかパンケーキとか、俺が好きなフレンチトーストとか出してさ。夏はパフェとかき氷ね。あ、カロリー計算したヘルシーメニューでもいいな」
その言葉にどきっとした。
「カロリー計算…ってなんで知ってるの?」
「いや、何にも知らないけど?」
私はすぐに生意気な妹の顔を思い浮かべて言った。
「…ナツだな。あいつめ。でもそれいいね、やりたい!碧樹んちで古民家カフェ」
「だろ?歯医者からお客さんが流れる仕組みだよ」
「サイコーだね。また虫歯になっちゃう」
「そ。無限ループ」
ふざけた口調が楽しくて、二人で笑い合った。
「そして、プランC」
「まだあるの?」
怒涛の展開に思わず胸を押さえながら聞く。
「あるよ。海辺で、サーフショップを開く」
「えーーー!すごーい」
「俺は、インストラクターの資格と、ライフガードのライセンスを取って、鎌倉の海の安全を守る」
碧樹が昔観たテレビのヒーローみたいなポーズを作って言うので、私は両手を叩いてその案を称えた。
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