第十四章 未来へ

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話しながら大分歩いている。 そろそろ重くなってきただろうと思って聞くと 「ん?ちょうどいいよ」 という返事。 「何それ。重いって言ってもいいよ」 「重くはない。でもこれ以上軽いと心配になる。だからちょうどいい」 上手に切り返す碧樹に、ちょっと意地悪を言いたくなった。 「上手いこと言うなぁ。でもね、私これからどんどん重くなるから」 「え?それ何の宣言?」 「だってあんまり動けないのにいーっぱい食べるから、ぶくぶく太ってすごく重くなるよ」 「あはは。じゃあ俺はもっと体鍛えてムキムキになるよ」 「馬鹿だな、そんなことしなくていいんだよ」 「え?」 「碧樹は、私の事重いと思ったら、いつでもその場で下していいんだよ。ずっと背負って歩く必要なんてないんだからね。少しでも重いと思ったらすぐに下すって約束して」 これから先、ずっと私を背負って歩くと言って欲しくは無かった。 碧樹の重荷になるのだけは嫌だから。 私は一人だってちゃんと生きていけるよ。 自分なりの幸せを探して、生きていけるから。 だから少しでも重いと感じたら、すぐに下すと約束して。 そんな私の思いは届いたのかどうか…
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