第十四章 未来へ

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すごいね。 こうしてまた、海に来れたね。 私たちが遠ざけても遠ざけても、結局引き戻されてくる。 それは太古の昔から続く、終わることのない波のように。 私はまたきっと戻って来る。 この海で、また波が来るのを待つために。 たとえ少しぐらい足が動かなくても、ボードに立てなくてもかまわない。 ただ波の上に揺らいで、潮風と海の匂いを感じていられればいいから。 だからその時は、傍にいてくれる? 私と一緒に波を感じてくれる? その時こそ、今は言えない言葉が言えるような気がする。 その時こそ、ただの幼馴染ではなくなるのかも。 だからそれまでは、まだこのままでいようよ。 私たちは長い長い時間を一緒に過ごしてきた。 そしてこれからのもっともっと長い未来を一緒に生きたいと共に思える日が来るまで。 その日まで私たちはいつも一緒だ。 了 ~『鎌倉HOLIC~春陽編~』
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