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支度をして居間へ下りてきた碧樹が、おばあちゃんとトーストを食べている。
朝はあんまり食べられないらしい。
夜遅くまでゲームしてるから、寝不足になっちゃうんだよって、言いたい。
言いたいけどでも、そこは我慢する。
小言ばかり言いたくないし、ゲームは男子の間でコミュニケーションツールでもあるのを知っているから。
碧樹は友達を作るのが苦手だから、高校に入る時心配だった。
ゲームの話でもできれば、友達を作るきっかけになるかもしれないし。
でも朝ご飯の量を考えると、お弁当は少しボリュームが欲しい。
碧樹のお弁当を作るようになって、私はカロリー計算を勉強した。
「はい、碧樹お弁当」
さっき作ったお弁当を碧樹に渡す。
学校で渡すのは恥ずかしいので、毎朝ここで渡して、帰りにお弁当箱を返してもらうことにしている。
「サンキュー」
いつも通り受け取ると、自分のリュックに入れた。
おばあちゃんと少しおしゃべりをすると、もう出なきゃいけない時間だ。
私たちは江ノ電の駅に向かった。
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