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父が「えー、お知らせがございます」と言うと、皆ピッと背筋を伸ばした。
すると「私と虹野愛さんと、この度再婚をすることになりました!」と言うと、虹野さんも「二人とも、勝手に決めちゃってゴメンね?」と言い、私と兄に謝罪をしてきた。
兄は「そうなんだ!おめでとう!!」と言いながら、おせち料理を食べていた。その横にはあの綺麗な女性がいた。
私も「虹野さん、おめでとうございます!良かったですね!」と言うと、秋人さんが「じゃあ俺もいい?」と父に聞くと父が「……まさか?」と言いながら、ビールを注いでいると「うん。そのまさかなんだけど、お父さん!娘さんを俺にください!!」と言い、頭を下げた。
叔父が「キタァア!兄貴、どうする?!」と言い、バンザイをして喜んでいた。
兄が「だからひな、左手を隠してたの?見せて!」と言うと、私は頷くと指輪を見せた。
さらに秋人さんは「本当は来週の日曜日にしようかと思ってたんだけど、早く陽奈乃が欲しかったから今日にしました」と言うと、また深々とお辞儀をした。
父はため息をついて「若い二人には敵わないな。好きにしなさい」と言うと、微笑んだ。
秋人さんが「ありがと♪じゃあ、これにサインしてくんない?」と言うと、婚姻届を出した。
兄が「いつの間にっ!てか秋人さん、早いね!」とビックリをしていると「幸せに出来る自信があるからね♪それに好きにしなさいって言われたから、チャンスだし」と言うと、満面の笑顔で答えた。
父は「私の負けだ。わかった。サインをしよう」と言うと、継母に「俺の印鑑持ってきて」と言うと、継母は場所がわかっているらしく慣れた手付きで、戸棚から袋を渡した。
父はメガネをかけると、サラサラっと証人の所に名前を書いた。
ちなみに、もう一人の証人は古式さんだった。
古式さん意外と綺麗な字だなと思っていると、父が秋人さんに婚姻届を渡すと「確か、陽奈乃の本籍はお母さんの家だよ。」と言うと兄が「うん。そうなってるよ。免許証がそうだから」と教えると免許証を見せてくれた。
あとは、私と秋人さんの名前と住所と本籍地などを書いて、私の戸籍謄本というのを取り寄せて提出するのみとなった。
父が「陽奈乃、幸せにな。秋人くん、娘を頼んだよ」と言うと、秋人さんは「もちろんです」というと、婚姻届を封筒に入れるとカバンへとしまい込んだ。
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