【3】

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お店には次々とバイト仲間たちが入っできた。 まだ桑島さんが来ないのに、歓迎会がスタートした。 私の隣に、ウエイターの藤崎勝太(ふじさきしょうた)さんが座ってきた。 「乾杯。今日は来てくれないかと思ったよー」と言いながら、ビールを飲んでいた。 最近母がちょこちょこ私を言い訳にし、仕事に遅れたりして中々アルバイトへ行けていないのに、皆気にかけてくれたり優しく接してくれていて、藤崎さんもその一人だった。 ただ藤崎さんは、下世話な噂話が好きだったりグイグイ色んなことを根掘り葉掘り聞いてくるからちょっと苦手だった。 私は「えぇ…まぁ…」と言い、コーラを飲んだ。すると藤崎さんが「もしかして女の子の日?」とニヤついた顔で耳打ちをしてきた。 「ちっ…違いますよっ!」と言っていると、手を握ってきて「前から思ってたけど、陽奈乃ちゃんが厨房なのは勿体無いなぁーウェイトレスにならない?」と言ってきた。 気持ち悪い…でも迷惑掛けてるから、邪険に出来ない… そう思っていると、後ろから「藤崎さん、紐尾さんに何してんスか?」と桑島さんがやって来た。
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