硝子細工の万華鏡

【3】

「べっ別に、何でもねぇよっ！」とバツが悪そうに藤崎さんがその場を離れた。

「あっ…ありがとうございます…！」と言うと、桑島さんはタバコに火を着けながらメニューを見て「…別に」と呟いた。

店長が桑島さんに気付くと、立ち上がった。
「よっしゃ。全員揃ったな！じゃあ改めて、紐尾陽奈乃ちゃんの歓迎会、スタート♪乾杯！」と言うと、ジョッキのビールを飲み干した。

私はドキドキしながら、コーラをお代りした。