【3】

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何とか歌いきると、拍手やらアンコールが飛び交ったけれど恥ずかしくてもう歌えないまま、お開きになった。 お店を出ると私は皆を呼び止め、お礼を言うと店長が「これからもよろしくね♪」と言い、帰って行った。 私も歩いて帰ろうとしたら、酔っ払った藤崎さんに手を掴まれた。 ビックリしていると、ニタニタ笑いながら「まだ飲み足りないから、二人っきりで一緒に飲もうよー♪」と無理矢理手を引っ張ってきた。 「ゴッ…ゴメンなさい!帰らないと、遅くなるので…!」と言い、手を振り払おうとすると「いいじゃん、いいじゃん!送ってってあげるからさぁ、行こうよー♪」と言い、中々手を離してくれなくて困っていると「これ以上しつこいと、店長に言うぞ?」と桑島さんが藤崎さんの腕を掴んだ。 藤崎さんの顔がどんどん変わっていき、走ってその場を去っていった。 またしても桑島さんに助けられた。 お礼を言おうとすると「送ってくよ。どの辺?」と言い、ヘルメットを渡してきた。 家を教えると「了解」と言い、バイクに跨がり乗せていってくれた。 私は夢中で桑島さんに、しがみついた。
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