あらすじ

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遠い未来か、遥かな昔か、いずれともつかぬいつかの時代。とある銀河の片隅で、確かに起きた物語。 フェノメノン…それは、生物・無生物問わず、一つの恒星から原子の一粒にまで宿る神秘のエネルギー。フェノメノンを操作すれば、たとえばその辺の二酸化炭素をカルシウムに変えたり、若しくは除去したり、紙一枚からイオンエンジンを造ることだってできるのだ。 宇宙に張り巡らされているフェノメノンのネットワークを感知し、フェノメノンを取り出して、研究を重ねることで、この『キッソウ銀河』の社会はすばらしい力を手に入れた。でも、全てが上手くいった訳じゃない。あの恐ろしい『星雲連盟』がいい例だ…。彼らが倒されて40年。銀河社会は平和に続いていくと思われていた。 犯罪意外は何でもする賞金稼ぎ集団『スマイル軍』は、そんな銀河社会を飛び回る日々を送っていた。軍のボスはスマイル・クルーク。ヒューマン系の女賞金稼ぎだ。気弱な親の無い少年キルハン・シェイドは、彼女のもとに集う仲間たちや自分の他の孤児たち、そしてスマイルの実の娘リノと共に暮らしていた。 しかしある時、そんな日々が突然終わってしまう。とある星で停泊していたスマイル軍は、謎の集団に攻撃され、壊滅。キルハンとリノはなんとか生き延びることができたが、スマイルも孤児たちもみんな死んでしまった。その後、事件当時に現場に急行した『コスモスクワッド』の隊員、ナブカディア・ジフターの口から、スマイルの最期のメッセージを伝えられる。メッセージを受けて、二人はスマイルの遺志に従い、「笑顔」で生きていくことを決意する。それから6年…。 二人は15歳になり、宇宙を旅する医者兼賞金稼ぎ(半無免許)になっていた。ある日二人はスマイルの遺品、壊れたはずのタブレットから、『アスト・オ・ブラスト』というワードを見つける。時を同じくしてナブカディアも、このワードを、養子の娘にして彼と同じ道を目指すサプリーンと、彼の密偵で元宇宙犯罪者のゼナード・メイヨーから聞いていた。それは、別名『星の海』。この銀河のフェノメノンの源泉とされる幻の宙域…。
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