ラボットのケンジ ~ 第3話

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ラボットのケンジ ~ 第3話

ピンポーン!と、 お店の自動扉が開く。 "あ、いらっしゃいませー" 小さなフォトラボの店、一年ぶりにケンジの元気な声が響いて居た。 高校時代にもリサイクルショップで簡単な接客を経験した。 今度もバイトだが、一通りカメラと写真に精通していたお陰で無知の素人では一ヶ月かかる見習い期間もその半分で終わり、今日からお店を1人で任される事になった。 父親にアナログ手法で教えてもらった事がここの機械処理が殆どだったから覚えも早かった。 あとは、細かい商品の説明と金額、その日の日報の書き方と売り上げを夜間金庫へ預ける事くらいだ。 オールワンマンだが、他にも雇われ人が居る。スーパーやクリーニング店、出張店等でフィルム現像や焼き増しを依頼、預かってくるものを集荷配達するおばさんだ。 おばさん?と言っては、乙女の心の本人には失礼だが、世間で言うという意味だからここだけの話にしておこう。 集荷配達は、一日毎時で決まっていて     
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