第1章プロローグ

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「じゃあセンパイやりま…」 「誰がやるかんな事面倒くせぇ」 そしてそれを打ち破るのもまた同一人物であるはずの男だった。 「やりてぇならてめぇらで勝手にやれ、俺は知らねぇ」 そう言い残して男はその場を後にする。 「ちょっ…センパイ!待ってくださいよ!」 後を追うのは女だけだった。 ~~~~~~~~~ 時は戻り現在…… 「あれのどこがナナシでありますか」 「……」 「…う~ん…センパイは心を隠してるから上手く言えないけど…」 男を除く一行は再び宿に集まりこれからの事を話し合う。 山賊の問題は一向に進展せず二日目の夜を迎える。 「何となく…感じるだけ。きっとあの人も根っこはせんぱいと同じって」 「…俺は全くそうは思わんがな、まぁどっちでも良い。ナナシさんの想いを継いで『願いの少女』を助けた後は俺もエルフ達とナナシさんを元に戻す方法を探す。あの男とはそれまでの付き合いだ」 「私もでありますが…当面は山賊の根城を探す事に集中するであります」 「うちも…住民達に聞いて回ったでございますが…何も手掛かりは無いでございます…」 う~ん…あのセンパイ嫌われてるなぁ…でもあれじゃあ仕方ないかと嘆息する古心。     
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