第3話 懸念

2/6
67人が本棚に入れています
本棚に追加
/185ページ
「殺んとしゃんちーは持ってないの?」 「私はギルドの自室に貯蓄してるでありますので人に貸すほど手持ちはないであります」 「うちもでございます…」 「んー…センパイも大会の賞金ほとんどアールステッドに置いてきちゃったからあんまないんすよねー…」 「あら、ないなら身体で稼げばいいじゃない。あたしが男を悦ばせるテクを教えてあげるよ?」 「そ…それは職人の町だから職人仕事を身体一つで手伝って稼げとかそーいう意味合いでって事っすよね?」 「違うわよ、エッチな意味で」 「嫌っすよ!」 「ナナさんの身体でそんな事させん!」 身元不明女性に振り回され、話の進まない一行。 「んー…悪魔島に行く前にお金稼がなきゃいけないんすねー…準備は万端にしておきたいし…殺ん、しゃんちー何かいい方法ないー?」 「…何故そこまでこだわるでありますか?悪魔島の連中にはどれだけ装備を整えようが無駄であります。研究所の開発した『名器』なる道具でもあれば別でありますが」 「…武器が欲しいってのもあるけど…私も戦いたいんだよ…私は研究所との戦いに取り残されてせんぱいの最期も見れなかった…もうそんな悔しい思いはしたくないの」     
/185ページ

最初のコメントを投稿しよう!