第1章プロローグ

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突如、室内の陰の中から妙な言葉遣いの少女が姿を現す。 女は全く気づいていなかったようで間の抜けた叫びをあげた。 「きららん!いつからそこにいたの!?ずっと見てたの!?」 「見ていたであります、気づいていなかったのは貴女だけであります」 現れた少女の名前は【殺(キララ)】 こことは違う大陸の暗殺依頼を主に受ける闇ギルドの現頭領。 研究所に男の仲間であった閃光騎士の暗殺依頼を受けたが敗北し、それ以来…男達の仲間として同行している。 「新技『気配殺』…自分の足に逆さまに文字を刻むと存在や足音を消せるであります。あの男には気づかれていたでありますが」 「いや、新技使う場面間違えてるから」 「…それにしても貴女には吃驚であります、よくあんな男に抱かれる気になるであります。ナナシが復活したら真っ先に報告してやるであります、俗に言う『ねとられ』であります」 「人聞きの悪い事言わないでよ!どこで覚えたのさそんな言葉!」 せんぱいの世界の言葉って事はせんぱいが教えたのかな? でもでもこれは違うよ!私はそんな軽くない! …などと心の中で否定する女であった。 「だってあれもセンパイだもん!」 「全く違うであります、容姿も姿勢も気概も…言うまでもなく心でさえも」     
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