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そう、女や少女が共にいる事を決めた優しく仲間想いの男。
そうは見えないだろうがそれは先程…女と繋がり部屋を退出したその男であった。
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「よぉ佰仟、まだやってんのか」
男は村を練り歩く。
ここはとある大陸の小さな村…広い平原の中にポツリと佇むその村に住む住民は三十人程。
草木や花と共存するその村は見渡す限りの青空と切り立った山や川に囲まれ旅人を迎える商業施設は数軒しか存在しない…それどころか住居の建物すらも数える程しかなかった。
しかし自然に囲まれた風すら澄んだその村は新たに何かを始めるにはこれ以上ない爽やかな空気に包まれている。
それはその情景による印象だけのものではあるが。
「……何だ貴様か…何か用か?」
男に声をかけられ不機嫌そうに答える男の名は『一十佰仟(いちじゅうひゃくせん)』
傭兵業を営みながら世界を廻る銃遣い(ガンナー)。
とある町で思い描く運命の女性に出会い、その女性との結婚を夢見てこの男に同行していた。
その運命の女性こそが…この男であるためだ。
「別にねぇよ、女の姿になって慰めてやろうと思っただけだ」
そう、この男には変身能力が備わっていた。
いつでも好きな時に身も心も女性になれるのだ。
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