第1話 ダークヒーロー始動

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第1話 ダークヒーロー始動

- この世界に名前はない - その世界に住む住民…人類は種族の違いを問わず、世界をただそのまま『世界』と呼んだ。 それは古来より伝わる文献、伝記、…人類の歩んできた証となる物にも記されている…この世界に伝わる、人類を産み育んだ十二の神によ定められた絶対の掟。 名付けてはいけない。 それによりこの母なる海と母なる大地の総称はただの『世界』でしかなかった。 何故なら名前には必ず想いが宿るから。 想いには力が宿る…それが絶対であったから。 それが善なる想いであれ、悪意ある想いであれ。 この世界への想いを誰かが決定づけてはならない。 だから…この世界に生きる全てのものには『力』がある。 曖昧な『力』ではなく絶対の『能力』…一つ世界が違えば魔法と呼ばれるような力が。 人類はその力と離れる事無く歩み続けてきた。 生命宿るものなら切り離せない誰もが持つものに想いが宿るから。 そう、名前がある限り ~~~~~~~~~~~~~ ここはとある山中の洞窟内。 麓の村から山賊団によって拐われ、欲望の捌け口にされた村娘の視界には見た事もない第三者が映る。 『身元不明』のジョン。     
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