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「食事で成績決まるならみんなやるわ。」
「ある程度はみんなやってるよ。パソコンだって電気だけで動いてる訳じゃない。クッキーだってスパゲッティだって食う。」
「はいはい、スパゲッティね。」
ルカはミキのプログラムにGoTo文を多用して修正した事があり、処理順序に関係なくあっち飛びこっち飛びした、解りにくいプログラムを書いてしまう癖があった。それは俗に、スパゲッティプログラムと呼ばれた。
「スパゲッティも場合に依っては役に立つかもね。まず、読む気が失せる。」
と、ミキが笑った。
「キャラクタコードとデコーダだけの可読性が全く無いプログラムがあるっつーのは、スゲーと思うわ。」
「年積が挑戦しようとしてたっけな。」
「あいつ、そういう訳のわかんねぇ所に燃えるよな。」
ルカは電子レンジで温めたカレーを部屋のテーブルに置いて、少し離れたダイニングで様子をうかがった。少女は素直に床に降りて座り、出されたカレーを静かに食べ始めた。人間らしい動作を見て、何をするかわからないような緊張感は薄れた。
「名前は……言いたくないか。」
ルカは質問を考えていた。
「俺は水無月鳴神。こっちが、霜月神帰。」
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