君と僕の間には①すれ違い

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「……時々、外に出るの。バイブレーションも鳴らないけど、誰かと連絡取ってるみたいだし……何か怪しい……。」 「ああ、それ、俺かも。起こさないように気を遣ってるだけだと思うよ。」 「本当に?」 「ホント、ホント、全然気にする事じゃない。」 「……あの人、身元不明遺体から行方不明者にはなれるって言ったんですよ。酷くないですか?」  ミキはアリスの言葉に苦笑しながら、根気よく答えていた。 「そこ、結構大事よ?今は警察に探して貰う事も出来るんだから。拉致って言われちゃうから、向こうも手ぇ出して来れなくなったでしょ?うまく逆手に取ったもんだよ。誰もあっちゃんの関係者だって証明出来ないからね。言葉は選べよと思うけどさ。」  むくれるアリスを可愛らしげに見守りながら、ミキが話を変えた。 「木の実茹でた?」 「茹・で・ま・し・た!あんなに色んな物が出てくるとは思わなかったのよ。ヤモリとカナヘビは捕まえたらいけないんでしょ。蝉はうるさいってわかるけど、どうしてトンボも部屋に放したらいけないの?」 「ルカ、なんつってた?」 「……餌がないから。」 「俺もそう思うよ。ザリガニは許してくれたんでしょ?スズメバチ(キラービー)の樹脂埋め標本も作ってくれたじゃん。」 「あれは窓開けたら勝手に入ってきちゃったの。」 「下手に追い出そうとしなくて良かったよ。相当ビビっただろうけどね。爬虫類とか好き?」 「訪ねて来てくれるのあの子達だけだし、何て言うか……こう、見てるとゾクゾクしないですか?」     
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