プロローグ②逃走

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プロローグ②逃走

 三人は松見公園脇を抜けて、エキスポセンター前から駅に向かって歩いた。ルカが尋ねる。 「市内はだいぶ歩いてみた?」  ミキはつくば駅前に面した中央公園内の未来の台座に少女を立たせて言った。 「これが未来の台座!立ってみて!君の未来が見えるかも!」 「北海道魚鮮水産……。」  少女は丁度正面に見える看板を中国語(ピンイン)読みした。中国語が分かるわけではないが、漢字を読んだことを察して、ルカが言った。 「だろうな。俺にもそう見えるわ。」 「捉えようによっては同じ未来を見つめられる台座。」 「何、その残念な理系みたいなの。」  二人のボケ突っ込みをよそに少女はつくば駅前を指差して言った。 「人が集まっている所……何してるんですか?」 「殆ど買い物じゃないかな?行ってみよう。」  ルカは少女の希望に沿うように歩きだした。 「警察の世話になりたくなかったら、服装にも気を付けなきゃ。住むとこ探してる時、警察に呼び止められてさ、買い物ですって答えたら、本当にぃ?君、家出じゃないの?って言われたことあって……。」 「あった、あった。」  ルカの言葉で思い出したようにミキが笑う。
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