#4『役割分担』

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「と、とにかく、順番だけはちゃんと決めようよ、私、最初と最後は絶対イヤ!」 「私も!」  柴田さんの突然に発言に、私も慌てて賛同して、二人で手を握り合う。津田くんは笑った。 「5人しかいないのに、それはムリくない?」  奈月と市ノ瀬くんも加わった。 「走る順番だよね」 「隣の4組は、全員男子の運動部だったよ」 「マジか、本気だな」 「え? うちらも、本気出すの?」 「やるからには、負けたくなくない?」 「このメンツで?」 「そういう問題じゃない」 「いやいや、ムリでしょ」 「ベストは尽くそう」  津田くんが言ったら、市ノ瀬くんも同調した。 「やれるだけの努力はしようよ」  奈月も同じ。 「一番盛り上がる競技だし、点数高いよ?」 「これだから運動部は……」  うつむいた私の肩を、なぐさめるように津田くんがぽんと手を置いた。 「大丈夫、俺たちが二人の分も、走ってやるから」  思わず彼を見上げた。多分、いまの私の顔は赤い。 「ヤダ、津田くんカッコいい~!」  それに奈月が笑ったら、急に照れ始めた津田くんは、もじもじとして困ったようだ。
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