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「ヤダ、私、今日は当番じゃないから行かない」
「なんだよ、いいじゃないか、ケチ!」
「じゃあ、私が代わってって言ったら、すぐに代わってくれるの?」
「そ、それは……」
彼が言葉に詰まった時、奈月は急に手を挙げた。
「はい! 私が一緒に行きます!」
なんで奈月? と思った瞬間、市ノ瀬くんはそれに飛びついた。
「うお! マジで? 助かるー」
彼は片手を挙げると、奈月とハイタッチ。
ちょっと待って、このまま全部、奈月に変わりをさせるつもりじゃないでしょうね。
「分かったよ、今回だけね、私も行く」
「やったー! 小山やっさしー、サンキュ!」
私には予想もしていなかった、満面の笑顔が返ってきた。
私は怒ってる、怒ってるのに、この人は全く分かってない。
それもまたムカツク。
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