プロット

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3章  一樹は放課後いつものバーに向かっていた。ここは「ユニオン」のメンバーの一人が経営する店で、もっぱら「ユニオン」のメンバーの溜まり場になっていた。地下に続くドアを開けて 階段を降りると、カウンターに立つ男性とソファで談笑する二人の青年、そしてカウンター席 でジュースを飲む一人の幼い少女がいた。一樹を入れて五人。彼らが「ユニオン」のメンバーだった。「組合」はあくまで派閥を示すものであり、特にドールが親人間派に加入してはいけない、などという決まりはないが、親人間派はドールを嫌う生粋の人間がが多いため、この「ユニオン」にもドールはいなかった。また、「組合」どころか「ユニオン」においても珍し いことに、一樹の所属する「ユニオン」のメンバーは全員超能力持ちである。  一樹は最も信頼できる存在である彼らに、犯人と翔斗の関係について話す。そして、もし 翔斗が再度協力を申し込んで来たら、この場に通してもいいか、と尋ねた。「ユニオン」に加 入するわけではなく、あくまで復讐を果たすための会議の場に翔斗を加えるだけだ。頑なにドールを嫌っていた一樹がこういったことにメンバーは驚いたが、一樹が信用するなら大夫だろう、と承諾した。  
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