episode243 破壊夜

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「ンッ……ンッ……!」 後は手綱を握られた木馬のように 一緒に揺さぶられるしかなかった。 「もっと泣けよ。声を上げて泣け」 こんなはずじゃなかったという思いと こうなって良かったと安堵する自分が 交互に現れては己を嘲笑う。 「ああ……ンッ……やだぁ……もうやなのっ……」 与えられる快感に逆らうべく 甘く駄々をこねると。 「何がいやだ?何がいやなのか言ってみろよ」 宥めるような柔らかい声が耳を撫でた。 「やめて……そんな風にするの……」 それでも 規則的な旋律は止まらなかった。 それどころか――。 「逃げるなよ。愛してやるから」 永遠にこの瞬間に留まるのが目的かのように 激しく躍動することも 力を弱めることもなく 「いやぁっ……」 征司は僕の身も心も乱し続けた。
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