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今までもこの人に抱かれる度感じていた。
身も心もダメになってゆく感覚。
今日は一段とそれが強い。
宗教的なまでに同じリズムで
犯され続けていると余計に――。
「ごめんなさいっ……僕……ごめんなさい……」
叫び出してしまいそうになる。
狂ってしまいそうにさえなる。
「何を詫びるんだ?」
質問される声が
捻じ曲げられた円形のように歪む。
「ごめんなさいっ……」
僕は何を詫びるんだっけ?
「イキそう……」
珍しく沢山汗をかいて
お兄様を汚してしまったこと?
「イキそうだよ……」
相変わらずの無能な試みをして
相変わらず大切な人も裏切っている。
「イカせて下さい……お願いしますっ……」
多分赤ん坊も僕が殺した。
直接手を下していないとしても。
多分聖なるもの善なるものを
僕はみんなダメにするから――。
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