episode243 破壊夜

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今までもこの人に抱かれる度感じていた。 身も心もダメになってゆく感覚。 今日は一段とそれが強い。 宗教的なまでに同じリズムで 犯され続けていると余計に――。 「ごめんなさいっ……僕……ごめんなさい……」 叫び出してしまいそうになる。 狂ってしまいそうにさえなる。 「何を詫びるんだ?」 質問される声が 捻じ曲げられた円形のように歪む。 「ごめんなさいっ……」 僕は何を詫びるんだっけ? 「イキそう……」 珍しく沢山汗をかいて お兄様を汚してしまったこと? 「イキそうだよ……」 相変わらずの無能な試みをして 相変わらず大切な人も裏切っている。 「イカせて下さい……お願いしますっ……」 多分赤ん坊も僕が殺した。 直接手を下していないとしても。 多分聖なるもの善なるものを 僕はみんなダメにするから――。
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