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それから――。
どれぐらい眠っていただろう。
僕は強烈な喉の渇きを覚えて目を覚ました。
「ン……ンン……」
あのまんま眠ってしまったんだ。
まだ征司は裸で腕はだらりと僕の肩の上にあった。
起こさないようにそっと
僕は温かい腕の中を抜け
やっとの思いでベッドから這い出す。
ベッドから降りた途端。
カクンと膝から崩れ落ちそうになる身体を
サイドテーブルの角を掴んで何とか支えた。
「クソ……」
過酷な労働の後の身体は
ちょうどこんなんじゃないかと思った
もちろん
したことなんてないけど――。
シャツを拾い上げた。
僕のじゃない。
「ちょっと借りるよ」
征司のシャツだったけど構わず袖を折って着た。
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