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「また……イキ……そうです……」
「性懲りもない奴だ。我慢しろ」
不意に玩具の振動を緩められると
汗と先走りした白濁が行き場をなくし
「ウ……ンンッ……」
僕はただ身悶えて
肩で息をしながらぬらぬらとシーツを濡らす。
その横で――。
「お嬢さん――こいつの言い値の倍払ってやる。俺の義兄と寝ろよ」
「征司……お兄様っ……!」
悪魔は肉感的な唇に笑みを浮かべ
こんな時だけ甘い囁き声で
「義兄は俺とはまるで違う。娼婦だろうが姫君だろが女ならみな平等に扱う男さ。優しくて見てくれも申し分ない。なあどうだ?悪い話じゃないだろ」
駆け引きする。
誘い込むように――。
「孕むなら奴の子を孕みな。俺ではなく奴の子を」
ことりは気圧されて
今にも泣き出しそうな表情で征司を見つめている。
「返事は?」
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