episode243 破壊夜

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「ダメッ……それはダメ……!」 泡を吹くように叫ぶ。 僕は奥歯を噛みしめた。 ことりは何度も首を縦に振っていた。 これでは征司の思う壺だ。 「そういうことだ。九条敬に種付を頼めよ」 無様な僕を振り向く その傲慢な顔には憐みと可笑しみが同時に漂っていた。 「どうしてっ……!僕とあなたの間の話だろ……!」 僕は苛立ち 「もともとあいつの子が生まれるはずだった!それが死んだから今度は俺に跡取りを作れってか?」 征司はもっと苛立っていた。 「何が恩返しだ――おまえに似た女を孕ませるならどうしてあいつに頼まない?どうして俺なんだ?俺にはさんざん腐りきった本性をぶつけてきて、愛する男の前では取り繕って可愛いままでいたいって?」 「やっ……ああっ……!」 「そんなこと――許すものか」 征司は僕の上に覆いかぶさると ふざけた玩具をまとめて乱暴に引き抜いた。
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