episode243 破壊夜

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「はぁぁんっ……!」 内臓を引き抜かれたような衝撃に 僕はベッドに突っ伏した。 それでも恥知らずはその衝撃で またすっかり昂ぶって腿の付け根までを汚していた。 「違う……違うよ……」 両手で顔を覆う。 子供みたいな無垢な泣き声が出た。 「僕はただあの家の跡取りは本当に……お兄様の子がいいと思ったから」 快楽の重い波が感情を破壊する。 もはや人前であることさえ忘れて僕は泣きじゃくっていた。 「当主の子じゃなきゃダメなんだ!本当の当主の子でなきゃ――分かるだろ?」 僕は自分のしたことを いやこれからしようとしていることを 何としてでも正当化する必要があった。 「僕は妾の子と言われて育った。言葉の意味も分からぬうちから自分は余計者だと知ってた。だからあなたの子……跡取りはどうしてもあなたの血縁をと思ったんだ。だって……当然ぼくがいなきゃそうなってた。あなたにそれができないのは……僕のせい……」 「黙れ!」 最後まで言わせなかった。 征司は手近にあった電気スタンドを力任せに投げ倒し 先発投手よろしく投球したスワロフスキーの置物で壁に大きな穴を穿った。
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