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「いや宿題やれや!」
「ツッコミご苦労」
俺を起こそうと奮闘する茜と、意地でも起きない俺。
そんな中コンコンと鳴ったノックに、俺たちは気づかなかった。
「あ、あの……。えと、し、失礼します……。……か、かっこいい……」
取り上げられた枕(宿題)を取り返すべく、机に身を乗り出して茜の方に手を伸ばしていると、ガラガラ、と部室のドアが開いた。
そこに立っていたのは、遠慮がちに教室のドアを開けたショートボブの女の子。その後ろにオドオドと隠れるようにして立つポニーテールの女の子がいた。
制服はまだ着慣れていない感じで、ネクタイが赤色であることから、新入生だとわかる。
「はぁい? あ、新入生ちゃん?」
「はい。体験入部希望なんですけど、大丈夫ですか?」
俺は茜が新入生に気を取られた隙に枕(宿題)を取り返し、また机に突っ伏した。
1年生の相手は茜に丸投げ。茜が呆れたようにため息を吐いたのが聞こえた。
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