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茜を先頭にして店に入る。
内装はシンプルで、木目調なのが俺の中では意外と気に入っている。
「いらっしゃいませ~。4名様ですか?」
「はい」
「こちらへどうぞ~」
いつもの2人掛けの席とは違う、4人席に案内された。
店員さんは、テーブルに人数分の水を置いて、注文が決まったら呼ぶように言うと去っていった。
茜がメニュー表を取ると、皆に見えるようにゆっくりとページを捲っていく。
俺は何にしようか。
今のところ、俺は毎回違うものを注文していた。
別に意図してるわけでもないけど。気分が毎回違うだけだ。
「華宵ちゃんと八重ちゃんは何がええ?」
「どれも美味しそうです! ど、どれにしよう……」
俺の正面に座っている卯月さんが、目をキラキラと輝かせてメニュー表を覗く。
その隣に座る松下さんも身を乗り出すようにしてメニュー表を見ていた。
「京星は?」
「俺は……。あ、チーズケーキ。と紅茶」
「了解」
茜が捲った次のページに、大きく乗せられていたチーズケーキが目に入った。
この店のオススメだと書かれている。
3人は随分と長く悩んだ結果、松下さんが抹茶ケーキとお茶。卯月さんがガトーショコラで飲み物は水でいいらしい。それから茜がロールケーキとコーヒーを注文した。
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