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俺は足の踏み場もないぐらいに散らかった床を、何とか物を避けながら歩いて奥にあるベッドまで行く。
ベッドにも本が散乱していたりもするが、1番ましなのはベッドだけだった。
机の上も本だらけ。椅子にも積まれている。
本棚に入りきらなくなった本が、床にも散乱。
それだけじゃなく、星座盤もあるし、窓のところには望遠鏡だってある。
そもそもこの部屋にあるものは天文に関連するものばかりだ。
昔、親父にもらった望遠鏡と星座映写機が宝物だ。
なのに、最近はそのどれにも手をつけられていなかった。
ブー、ブー、とマナーモード設定だったスマホが鳴る。
机の上に放置されていたスマホを取ると、学校の友達からメールが来ていた。
「早く来い……ねぇ。それだけかよ」
何でだよ? とだけ打って送信すると、すぐに返事が来る。
「はっや。……部活勧誘の準備……? そんな話知らねぇし」
俺が入っているのは天文部。
別に何をするでもない。たまに、極たまに天体観測をしたりプラネタリウムに行ったりするぐらいだ。
それぐらいしか部員で活動することがない。
そもそも部員が少ない。それどころか今は部員が2人だけだ。
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