プロローグ

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どこの小学校の子かは分からなかったけど、その山には地元の人間は決して近づかない場所がありそこで行方不明になったのではないかと。  誰か分からないのになぜ行方不明になったのが分かったのかというと朝方、山菜をとりにきていた近所の人たちが見かけ、こんな朝早くにカブトムシでも取りに来たのだろうと思っていたのだが、よく見るとあちこちに傷を負い血まで流している。  あわてて駆け寄り  「君大丈夫かい?痛くない?」  その子は、いぶかしげにその人を見て  「だいぶ弱っているな・・・」  「そうだよ、早く病院にいかないと。」  「あ、違うんです。そうではないけど、説明が難しく、、しまった。」  「どうしたんだい。とりあえず山から下りないと。一緒に行ってあげるよ。」  「大丈夫です。なんでもないんです。一人で行けますから。」  「でも、」  と言ってる間に山の上のほうに行く道を駆けていってしまった。  「あ、そっちは逆だよ」  追いかけようとしたがあっという間にいなくなり見えなくなってしまった。  家に戻りそのまま警察に通報したのだが、市内で捜索依頼が出ている子はおらず行方不明なのが誰なのかわからないまま捜索が行われた。
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