ちょっと待てよ!

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 さあ、試験時間が残りわずかになった。このペースならギリギリ解き終わる。だけど同時にギリギリになったものもある。便意だ。なんてこったせっかくここまで来たっていうのに。    今日はテストの最終日、今回のテストですべて80点以上なら新作のゲームを買ってもらえる。このテストのために今まで努力してきたんだ。1日目、2日目は順調に進んできた。今日3日目は天王山だ。その最大の理由は俺の最大の敵英語が待ち構えているから。解き始めは順調だった。怖すぎるくらいに。しかし中盤からおなかが痛くなってきたのだ。 ってヤバイ!回想している場合じゃない。こうしている間に無慈悲にも時間は過ぎ去っていく。待て、待ってくれ!俺はまだこんなところで終わるわけにはいかないんだ。 しかし人間の火事場のバカ力というのは恐ろしい。普段なら埋まるはずのない回答まで埋まっていく。しかし便意の波も同時に来る。く、このままもらしてしまってはあだ名が「クソもらし」になってしまう。そして俺は頭をフル回転させ、尻に力を込め、英語と便意に打ち勝ち時間内に解き終えた。あとは名前を記入してっと。しかしここで安心して力を緩めると奴が顔を出してくる。待て!まだお前が出てくる時間じゃない。 キーンコーンカーンコーン チャイムが鳴り、俺の戦いの証が教師の手に渡った。俺は急いでトイレへと向かった。 後日英語のテストが返ってきたときに事件が起きた。テストを教師が返却をするのだが、待てど待てど俺の名前を教師が呼ばない。みんなの解答用紙を配り終わった後。教師が俺のほうを見て「クソもらし君」と呼んだ。待て、ふざけるな!俺はもらしてない!俺は一言教師に文句を言おうと教師の下へ向かった。俺は憤りを我慢し、教師からもらった回答用紙の氏名の欄を見ると「クソもらし」と書いてあった。 かくして俺のあだ名は「クソもらし」になった。
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